挫折は成長するための原動力

大体の人は新社会人になったばかりの頃、”挫折”というものを味わうのではないだろうか。
仕事での失敗や職場の人間関係で、突然歯車が狂いだしてしまったかのような変化に大いに戸惑うものである。

また、職場環境の変化で苦しんでいるのは、新人だけではない。
異動で他の部署に配属された後や、転職した時も同様な思いをしやすいシチュエーションが多々あるものだ。
大なり小なり今までとは違う環境に身を置くことになると、最初は特に上手くいかないことの方が多いものではなかろうか。

その要因として考えられるのは、今までの経験から得たものを引きずってしまうから、ということに他ならない。
例え長く続けてきた会社内であったとしても、効果的に発揮出来るかというとうまくいかない場合は多いものだ。

新しい場所で気持ちを素早く切り替えられる人はともかく、大概は今までは上手くいっていたのに、と自身が置かれた状況に失望すると共に、自身の力不足を痛感し挫折を味わうものです。

社会生活が長かろうとこのような状況に陥る事は少なくないのだから、新社会人にとっては尚のこと。
しかし、この状況こそ自分を成長させるまたとないチャンスだという事を忘れないで欲しい。

挫折を味わう事で、自身の事を初めて俯瞰的に捉える事が出来るのだ。
これは自身に足りない部分が自ずと見えてくる日が近いサインである。
今までの恵まれた状況への感謝もでき、人としても一回り大きくなれる事は間違いない。腐らずに乗り切ったその経験こそ自身が大きな飛躍を遂げる事に繋がるはずである。

かくいう私も、新人のときは挫折しかなり悩んだ経験がある。
私は小さい頃から体が弱く、よく入院して病院にお世話になったことがあり、その経験がきっかけで看護師を志望した。
看護学校も出て、いざ現場にでるとその仕事の厳しさと難しさに圧倒され、一時は精神的におかしくなりそうなくらいメンタルがやられていた。
そんな中、同僚や先輩に恵まれていたこともあり、なんとか挫折を乗り越えることができたのだ。

挫折を味わっている時は思えないが、やはり今となってはその時期があったからこそ、大きな視点で物事を見ることができる自分がいると思っている。

だから、挫折の苦しい時期にいる人はどうか自暴自棄にならないでほしい。
私の人生を振り返ってみても「夜明け前が一番暗い」という言葉は本当だと感じる。必ず苦しみのトンネルは抜けられるはずだ。試行錯誤でも、もがきながらでも、前に進んでみてほしいと思う。
私の過去と同じ境遇にある人は、看護師の挫折の乗り越え方を知っておくと今後の為になるだろう。